皆さんこんにちは。yossyです。
皆さんは、いざRaspberry Pi Picoでプログラミングを始めようと思っても、何から手を付ければいいかわからないと悩んでいませんか?
Raspberry Pi Picoでプログラミングを始めるとき、はじめ方を間違うとうまくプログラムが動作しないなどのトラブルが起こる原因になります。

私は一年ほど前からRaspberry Pi Picoを使い始めました。
最初は使い方がぜんぜんわからなくてChatGPTを頼りまくりです。
ですが、使い方がわかれば簡単にいろんな装置を作ることができます。
最近作ったのはこの、Webページから部屋の環境を確認できる装置です。


この記事では、Raspberry Pi Picoをどうやって使うのか。初期設定から実際にプログラミングを行うところまで解説します。
この記事を読めば、図解でわかりやすく使い方を解説するので、操作をすぐに理解することができて時間短縮になります。
この記事の方法で誰でも簡単にPythonを使ったRaspberry Pi Picoのプログラミングをすることができます!
Raspberry Pi Pico (通称:ラズピコ)とは?
そもそも、Raspberry Pi Picoとはなんでしょうか。
Raspberry Pi Picoは、Raspberry Pi財団が開発した小型で使いやすいマイコンボードのことです。
マイコン(マイクロコントローラー)とは、簡単に言うと小型のコンピューターで、プログラムを書いていろいろな電子部品を動かすことができます。
一般的に知られているRaspberry Piシリーズは、パソコンのように使うことができますが、Raspberry Pi Picoはもっとシンプルで小さいため、LEDを光らせたり、センサのデータを読み取ったりするのに使われます。
Raspberry Pi Picoの性能は表の通りです。
項目 | 仕様 |
---|---|
マイクロコントローラー | RP2040(Raspberry Pi財団開発) |
CPU | デュアルコア Arm Cortex-M0+(最大133MHz) |
SRAM | 264KB(オンチップ) |
フラッシュメモリ | 2MB(オンボード) |
GPIOピン | 26本(多目的使用可能、うち3本は12ビットADC対応) |
インターフェース | 2×UART、2×SPIコントローラー、2×I2Cコントローラー、16×PWMチャンネル、1×USB 1.1コントローラー&PHY(ホスト&デバイス対応) |
プログラマブルI/O | 8×PIOステートマシン |
温度センサー | 内蔵 |
電源電圧 | 1.8V~5.5V DC |
動作温度範囲 | -20℃~+85℃ |
サイズ | 21mm × 51mm |
重量 | 約3g |
これらの機能により、Raspberry Pi Picoは次のようなことが簡単にできます。
- センサーを使った電子工作(温度や湿度の測定など)
- LEDやモーターの制御
- 簡単なロボット作り
- 家庭の自動化(照明や換気扇の自動制御など)
- プログラミングの勉強
さらに、Picoは初心者でも扱いやすいMicroPythonという言語や、より本格的なC言語でプログラミングできます。自分のレベルや目的に合わせて選ぶことができるので、マイコン初心者にもピッタリです。
価格も数百円程度でとても安く、初めて電子工作やマイコンに挑戦する人にもおすすめできる製品です。
Raspberry Pi Picoを購入する
まず、Raspberry Pi Picoを持っていない人は購入しましょう。
Raspberry Pi Picoにはいくつか種類があります。
- Raspberry Pi Pico
- Raspberry Pi Pico H
- Raspberry Pi Pico W
- Raspberry Pi Pico WH
Hがついているモデルはピンヘッダがついています。
WがついているモデルはWiFi・Bluetoothの無線機能を使うことができます。
おすすめは、できることが多いRaspberry Pi Pico WHです。
無線機能が使える&ピンヘッダがついているので、購入してからすぐに使うことができます。
Raspberry Pi PicoではMicro BのUSBケーブルを使用するので、持っていない人はこちらも購入しましょう。


また、Amazonなどで「スターターキット」を購入すれば、たくさんのパーツがついてきてステップアップがしやすいのでおすすめです。


次の章では、実際にRaspberry Pi Picoを使うために必要なセットアップの方法を解説します。
Raspberry Pi Picoを使うためにすること
それでは、Raspberry Pi Picoでプログラミングをするために必要な作業を解説していきます。
必要な作業は次の通りです。
- 開発環境のThonnyをインストール
- Raspberry Pi Picoにファームウェアをインストール
たった2つの作業をするだけで、すぐにRaspberry Pi Picoでプログラミングをすることができます。
開発環境とかファームウェアとかわからない人でも大丈夫です。基本的なパソコンの操作ができれば、誰でも簡単に使えるようになります。
開発環境を用意する
パソコンで絵を書くのにはペイントソフト、動画編集をするなら動画編集ソフトをインストールするように、Raspberry Pi Picoでプログラミングをするためのソフトをインストールする必要があります。
なので、Raspberry Pi PicoでPythonを使ったプログラミングをするためのソフトである、Thonny(ソニー)をパソコンにインストールしましょう。
Thonnyのインストール方法
Thonnyのサイトにアクセスします。下のボタンからアクセスできます。
アクセスしたら、矢印の箇所からダウンロードできるので、ダウンロードします。


Windowsにはいくつか選択肢がありますが、基本的に一番上のものでOKです。
ダウンロードしたファイルを開きましょう。


インストーラーが立ち上がります。
Nextを押し続ければインストールは完了するので、基本的にはそのままNextを連打で大丈夫です。


途中でデスクトップにアイコンを作るか聞かれるので、作成したい人は選択しておきましょう。


インストールが完了すると、このような画面になるのでFinishをクリックしてインストーラーを閉じます。


スタート画面や検索バーからThonnyを探して開きましょう。
Thonnyを開くとこのような画面になります。


これで、Raspberry Pi Picoの開発環境のThonnyがインストールできました。
次の章では、Raspberry Pi PicoでPythonを使うためのファームウェアをインストールしていきます。
Raspberry Pi Picoにファームウェアをインストールする
次に、Raspberry Pi PicoでPythonが使えるようにするため、Raspberry Pi Picoにファームウェアをインストールします。
ファームウェアはスマホ、パソコンでいうOS(WindowsやAndroid,iOS)に似たようなものです。(厳密には異なります)
今回は、PythonをRaspberry Pi Picoなどのマイコン用に軽量化した、MicroPythonをRaspberry Pi Picoにインストールします。
MicroPythonのインストール
Thonnyの上のバーにある「実行」タブの一番上にあるインタプリタ設定をクリックします。


インタプリタでMicroPython (Raspberry Pi Pico)を選択します。


右下のInstall or update MicroPythonをクリックします。


赤丸のBOOTSELボタンを押しながら、Raspberry Pi PicoをPCに接続します。
画像はPico Wですが、Picoの場合もBOOTSELボタンを押しながらPCに接続します。


そうすると、接続音がしてインストーラーのTarget volumeに【RPI-RP2】と表示されます。
(表示されない場合は自分で選択するか、もう一回接続し直しましょう。)
インストーラーの設定をしましょう。
画像は、Raspberry Pi Pico / Pico H(ピンヘッダつきモデル)の例です。
各項目の選び方は次のとおりです。
- MicroPython family :RP2
- variant :それぞれのボードを選択
- version :一番上を選択(今回は1.24.1)


インストールのボタンを押して、ファームウェアを書き込みましょう。
必要なファイルをダウンロードしたりするので、少し時間がかかるかもしれません。
インストールが終了したら、左下のバーの隣にDone!と表示され、PCとの接続が切れる音がします。


インストールできたら開いたウィンドウは閉じて大丈夫です。
これで、MicroPythonのインストールは完了です。もうPythonを使ったプログラミングができるようになりました。
次の章では、実際にプログラミングをする方法を解説します。
プログラミングをする
それでは、Raspberry Pi Picoで実際にプログラミングをしていきましょう。
インタプリタを設定する
まずは、Raspberry Pi Picoを使う設定をします。
Thonnyの右下に表示されている文字をクリックして、MicroPython (Raspberry Pi Pico)を選択しましょう。
表示されない場合は接続し直したり、Thonnyを再起動したりしてみてください。
それでも認識していない場合は再インストールを試してみましょう。


プログラムを書く&実行する
Thonnyでは、この赤枠のところにコードを書いていきます。


何も考えずに下のコードをコピペしましょう。
(Pico Wを使用している人は4行目の25を、’LED’に書き換えてください。)
from machine import Pin
import time
led = Pin(25, Pin.OUT) #Pico Wの人は led = Pin('LED', Pin.OUT)
while True:
led.on()
time.sleep(1)
led.off()
time.sleep(1)
実行してみましょう。
実行するときは、左上にある緑色の実行ボタン▶️をクリックします。


実行すると、Micro-USB端子の隣にある緑色のLEDが点滅していると思います。
これは、マイコンを始めるときに最初に実行するプログラムとして有名な「Lチカ」のコードです。
Lチカは、名前の通りLEDをチカチカさせるだけのプログラムですが、マイコンを使ったプログラミングの基礎となります。
このコードでは、Raspberry Pi Picoに標準搭載されているLEDをチカチカさせています。
詳しい解説はここでは行いませんが、動作の内容は次のとおりです。
- 必要な機能を読み込む
- LEDを使うことを設定する
- LEDのオン・オフを1秒おきに繰り返す
こうしてLEDが点滅しています。
もしエラーが出たら
プログラムを実行しようとして / プログラムを実行している途中に下の「シェル」に赤い文字が表示されることがあります。そのときはエラーが発生しているので、Picoを接続し直して、画面上部の赤い「STOPボタン」を押すと治ります。


または、下のようなエラーが表示された場合は、コードを正しくコピペできていないので、おかしいところはないか確認するか、もう一度コピペし直しましょう。


それでも治らないときは、私のTwitter「@yossy0107」のDMから連絡ください!
プログラムを保存する
プログラムを保存するには、画面上部の「ファイル」から「保存」を選択すれば保存できます。
Raspberry Pi Picoが接続されているときは、ファイルをパソコンとPicoどちらに保存するかを聞かれるので、保存したい場所に保存しましょう。


Raspberry Pi Picoに保存する際、名前をmain.pyにすると電源につなぐとmain.pyが実行されます。
まとめ
以上で、Raspberry Pi Picoの始め方の解説はおしまいです。お疲れ様でした。
ThonnyとMicroPythonを使えば簡単にRaspberry Pi Picoでプログラミングをすることができます。
もし、この通りにやってわからないところがあれば私のTwitter「@yossy0107」のDMから連絡ください!
また、今後このブログではプログラムの例を紹介したり、各センサー・パーツの使い方を順次解説していくつもりです。
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