【徹底比較】新型 Raspberry Pi Pico 2 vs 初代Pico|違いをわかりやすく解説!

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皆さんこんにちは。yossyです。

最近、Raspberry Pi Picoの新型モデル「Raspberry Pi Pico 2 / 2W」が登場しました。
新型ということで性能が向上していますが、具体的にどの様な点で進化しているのでしょうか?

この記事では、新型Raspberry Pi Pico 2 /2Wが Raspberry Pi Pico / Pico Wからどのように進化したのかを、わかりやすく解説します!

目次

【スペック比較】Pico 2と初代Picoの違いを表でチェック!

以下に、Raspberry Pi Picoシリーズのスペックを表でまとめました。

項目Raspberry Pi PicoRaspberry Pi Pico WRaspberry Pi Pico 2Raspberry Pi Pico 2W
SoCRP2040RP2040RP2350RP2350
CPUDual-core Arm Cortex-M0+ @133MHzDual-core Arm Cortex-M0+ @133MHzDual-core Arm Cortex-M33 / RISC-V Hazard3 @150MHzDual-core Arm Cortex-M33 / RISC-V Hazard3 @150MHz
RAM264 KB264 KB520 KB520 KB
Flashメモリ2 MB2 MB4 MB4 MB
GPIOピン数26262626
アナログ入力ピン (ADC)3344
PWMチャンネル数161624 →1624 → 16
PIOステートマシン数881212
無線機能無しWi-Fi (802.11 b/g/n), Bluetooth v5.2 (CYW43439)無しWi-Fi (802.11 b/g/n), Bluetooth v5.2 (CYW43439)
USBインターフェースUSB 1.1 Device & HostUSB 1.1 Device & HostUSB 1.1 Device & HostUSB 1.1 Device & Host
電源電圧範囲1.8V–5.5V1.8V–5.5V1.8V–5.5V1.8V–5.5V
セキュリティ機能無し無しArm TrustZone, Secure Boot等Arm TrustZone, Secure Boot等
サイズ (mm)21 x 5121 x 5121 x 5121 x 51

次の章からは、Raspberry Pi Pico 2が初代Picoから進化したところを詳しく解説していきます。

進化したポイントを詳しく解説!

Raspberry Pi Pico 2が初代Picoから進化したところは次のようになっています。

  • プロセッサ
  • メモリ
  • 消費電力
  • GPIOの機能
  • セキュリティ機能
  • 互換性

それぞれどのように進化しているか、詳しく解説します。

1. プロセッサが進化

初代Raspberry Pi Picoは、RP2040チップ(デュアルコアARM Cortex-M0+、133MHz)を搭載していました。一方、Pico 2ではRP2350チップを採用し、ARM Cortex-M33とRISC-Vを組み合わせたハイブリッドアーキテクチャに進化。動作周波数も150MHzに向上し、処理能力が大幅にアップしています。

RP2350では、ARM Cortex-M33 ×2とRISC-V×2の計4コアのCPUの内から2コアを選択して動作させることができます。つまり、Pico 2はより柔軟で高速な処理が可能になっています。

2. メモリ容量の増加

Picoの264KBのSRAMが、Pico 2では520KBに増加しました。さらにフラッシュメモリも2MBから4MBへと大幅に拡張されています。これにより、今までのPicoだとメモリが不足していたような大規模なプログラムも実行できるようになりました。

yossy

WiFiを使ったデータ処理や画像の表示にも対応しやすくなっていますね。

3. 消費電力の改善

Pico 2は、初代Picoよりも性能が向上していますが消費電力が抑えられています。
バッテリー駆動の装置を作る際に、Pico2だと動作時間を伸ばすことが期待できます。

4.GPIOで使用できる機能の強化

Pico2ではGPIOで使用できる機能も進化しています。

  • アナログ入力ピン:3本→4本に増加
  • PWMチャンネル数:16→24に増加
  • PIOステートマシン:8→12に増加

アナログ入力が増えたことでセンサーの接続の自由度が上がりました。PWMも増加しており、サーボモーターなどのPWMを使うようなプロジェクトにも強くなっています。さらに、PIOステートマシンが8から12に増加しているため、高度なハードウェア制御も可能になりました。

Raspberry Pi Pico2のデータシートにはPWMが24チャンネルと記載されていますが、実際に独立したPWMとして使用できるのは16チャンネルのみで、残りは繰り返しのタイマー割り込みに使用することが可能になっているようです。

5. セキュリティ機能が追加

Pico2では新たなセキュリティ機能が追加されました。

Arm TrustZone、Secure Boot、SHA-256アクセラレーター、ハードウェアTRNG(真性乱数生成器)といった機能が追加されています。
IoTやクラウド連携など、セキュリティが重要な用途にも安心して使用できるようになりました。

6. 既存プロジェクトとの互換性

Raspberry Pi Pico 2は初代Picoと同一のサイズ・ピン配置のため、既存のプロジェクトをそのままアップグレードすることが可能です。

Raspberry Pi Pico 2 / Pico 2Wの価格は?

2025年4月2日時点のスイッチサイエンスの価格から、表を作成しました。

製品名参考価格(税込)特徴
Raspberry Pi Pico\858標準モデル。RP2040搭載、ピンヘッダなし。
Raspberry Pi Pico H¥1,067ピンヘッダ実装済みモデル。
Raspberry Pi Pico W¥1,419無線機能搭載モデル。
Raspberry Pi Pico WH¥1,562無線機能搭載 + ピンヘッダ実装済みモデル。
Raspberry Pi Pico 2\1,056次世代モデル(RP2350搭載)。無線機能なし。
Raspberry Pi Pico 2 H\1,188次世代モデル。ピンヘッダ実装済みモデル。
Raspberry Pi Pico 2 W¥1,452次世代モデル。無線機能搭載。
Raspberry Pi PIco 2 WH\1,716次世代モデル。無線機能搭載 + ピンヘッダ実装済みモデル。
yossy

性能は上がっていますが、価格はそこまで変わらずお得感がありますね!

買うならPicoとPico2どっち?

ここまで性能や価格を比較ましたが、結局PicoとPico 2のどちらを買えば良いのでしょうか?

Raspberry Pi Pico2シリーズは性能が向上しているため、これから電子工作を始めたり、高性能なマイコンボードが必要な人はPico 2の購入がおすすめです。

一方、簡単なセンサーの読み取りやLEDの制御など、軽量な用途には初代Picoでも十分に対応可能です。用途に応じて選びましょう。

購入する際はスイッチサイエンスなどの取り扱いがある店舗で購入しましょう。少し高いですがAmazonからも購入できます。

・Raspberry Pi Pico 2(ピンヘッダ実装済み)

・Raspberry Pi Pico 2W(無線機能搭載 + ピンヘッダ実装済み)

まとめ

今回は、新しく登場したRaspberry Pi Pico 2シリーズがと初代Picoシリーズの違いについて詳しく紹介しました。

性能の向上やセキュリティ機能の追加などが強化された一方で、消費電力が抑えられたり、互換性が保たれたりなどユーザーに取って嬉しい進化がたくさんありました。

これからの電子工作の幅が広がること間違いなしですね!


▶Raspberry Pi Pico / Pico2 シリーズで作れる装置のアイデアもチェック!

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